- 初めてのシステム開発Q&A①|失敗しない外注の基本とは? 〜不安を解消する5つのポイントを解説〜
- システム開発Q&A②|費用・納期・見積もりのリアル 〜「いくらかかる?」「どれくらいかかる?」を解消する5つの質問〜
- システム開発Q&A③|運用・保守・成功事例から学ぶこと 〜“リリースして終わり”にしないためのリアルな知識〜
Contents
はじめに:誰もが最初は「よく分からない」から始まる
「業務を効率化したい」
「紙の管理をやめたい」
「ITで何か変えたい…でも、何から手をつければ?」
そんなモヤモヤを抱えたまま、初めてシステム開発を検討する経営者・事業責任者の方は少なくありません。
このシリーズでは、初めての発注でありがちな疑問や不安に“Q&A形式”で答える形で、全3回にわたって解説していきます。
第1回では、まず最初に知っておきたい基本を5つの質問で取り上げます。
Q1. システム開発ってどんなもの?
A. 業務やサービスをITの力で仕組み化することです。
たとえば以下のような目的で導入されます:
・社内の手作業を自動化したい
・顧客管理や請求を一元化したい
・ネットで予約や注文を受けたい
つまり「こうしたい!」という目的を達成するための道具が、システムです。
社内業務ツール、ECサイト、アプリ、顧客管理など、形はさまざま。
「何のために作るか?」が、最初に考えるべきポイントです。
Q2. スクラッチ開発とパッケージの違いは?
A. ゼロから作るか、あるものをカスタマイズするかの違いです。
開発方法 | 特徴 |
---|---|
スクラッチ開発 | フルオーダーメイド。要望通りに作れるが費用と時間はかかる。 |
パッケージ導入 | 既製品を使う。スピードとコスト面で有利だが柔軟性はやや劣る。 |
✔ 小さな改善であればパッケージ
✔ 独自の仕組みが必要ならスクラッチ
このように目的と規模で選びましょう。
Q3. ウォーターフォールとアジャイルって何?
A. 開発の進め方の違いです。
手法 | 特徴 |
---|---|
ウォーターフォール型 | 最初にすべて決めて順番に進める方式(例:要件 → 設計 → 実装) |
アジャイル型 | 少しずつ作って試しながら改善していく方式(柔軟な対応が得意) |
✅ 全体像が決まっている大規模プロジェクト → ウォーターフォール
✅ 途中で調整したい/素早く動かしたい → アジャイル
開発会社と相談し、プロジェクトに合った進め方を選びましょう。
Q4. 開発会社を選ぶときのポイントは?
A. 「価格」より「相性」と「対応力」で選ぶのが鉄則です。
初めての発注では、つい金額だけで比較してしまいがち。
でも実際には、以下のポイントがもっと大切です。
・説明が分かりやすいか(専門用語をかみ砕いてくれるか)
・質問への対応が早いか(連絡のやり取りがスムーズか)
・過去に似たような実績があるか(業界理解があると強い)
・提案力があるか(言われた通りではなく+αを出せるか)
見積もりを比較する前に、コミュニケーションが成立するかどうかを確かめましょう。
Q5. 契約時に気をつけるべきことは?
A. 著作権・支払い条件・納期スケジュールの3点を要チェックです。
契約時には以下のようなことをしっかり確認しておきましょう。
・著作権の帰属:システムのソースコードの権利は誰が持つのか?
・支払い条件:マイルストーン(開発段階)ごとの分割払いが一般的
・納品スケジュール:いつ・何を・どこまで納品するのか?
特に「口頭でのやり取り」だけで済ませず、文書(契約書)で残すことが重要です。
まとめ:まずは「何を作りたいか」から始めよう
今回お伝えしたことは、すべてシステム開発の“入口”にあたる部分です。
・システムの目的を明確にする
・開発の種類や進め方を知る
・良いパートナーと出会うための視点を持つ
これができていれば、初めてのシステム開発でも安心して進めることができます。
次回予告:費用と納期、どう見積もればいい?
次回の第2回では、
「いくらかかるの?」「どれくらいでできるの?」といった費用・スケジュール面の疑問にお答えします。
開発のリアルな相場感や、見積もりを取る前に準備すべきこともご紹介しますので、ぜひ続けてご覧ください!
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