- システム開発の流れを経営者向けに解説! 〜発注前に知っておきたい5つの基本工程〜
- 要件定義の失敗が後悔を生む理由とは? 〜発注前に絶対に押さえておきたい、最初の“落とし穴”〜
- 設計と開発の違い、分かりますか? 〜トラブルを防ぐ“確認のタイミング”とは〜
- リリース後の落とし穴!運用と保守の現実とは 〜「作って終わり」にしないシステム開発の話〜
Contents
はじめに:「納品されたら、もう終わり?」
システムが完成して納品された!
無事にリリースも終わったし、あとは使うだけ──。
……本当にそうでしょうか?
実は、多くのシステムトラブルは**“リリース後”に発生**しています。
「作って終わり」ではなく、「使い続けて育てていく」という意識がとても重要なんです。
今回は、見落とされがちな運用・保守の実態と、経営者として知っておくべきポイントを解説します。
運用・保守とは?システムを“動かし続ける”ための仕事
■ 運用とは?
システムを本番環境で実際に使い、業務の中で活用していくことです。
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本番サーバーに導入する
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社内やユーザーへの使い方説明
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日々の使い勝手や業務効率の確認
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ちょっとした不具合への対応
システムが業務に“ちゃんとなじむ”かどうかは、この運用フェーズにかかっています。
■ 保守とは?
リリース後のシステムに対して、
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不具合の修正
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セキュリティアップデート
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バージョン対応(OSやブラウザの更新)
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軽微な機能改善
などを継続的に対応していく活動です。
システムは「作って終わり」ではなく、**定期的にメンテナンスが必要な“生き物”**なんです。
リリース後によくあるトラブル事例
① 環境が違ってバグが発生
テスト環境では問題なかったのに、本番環境では動かないケースがあります。
理由は、サーバーの設定やデータ量、接続先サービスの違いなどがあるからです。
→ 対策:本番移行時の検証とロールバック手順(元に戻す方法)の準備が重要。
② ユーザーが操作を間違えて混乱
「使い方が分からない」「思った通りに動かない」
ユーザーが戸惑うケースも多く、結果としてクレームや業務の混乱につながることも。
→ 対策:マニュアルや操作動画の整備、トレーニングの実施が効果的です。
③ OSや外部サービスの仕様変更で不具合発生
半年後にOSがアップデートされて、突然システムが動かなくなる…なんてことも珍しくありません。
→ 対策:定期的な動作確認と、技術的な“追従力”を保つための保守体制が必要です。
保守契約、結ぶべき?
■ 契約がある場合:
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問題発生時に迅速な対応が受けられる
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定期的なチェックやセキュリティ対応も含まれる
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障害時に「誰が何をするか」が明確になる
→ 結果として、業務が止まるリスクを最小限に抑えられます。
■ 契約がない場合:
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都度見積もり・発注が必要
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担当者不在や対応遅延のリスクあり
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小さな不具合でも「放置される」ことも
→ 結果として、システム停止や大損失につながる可能性が高まります。
■ 経営者としての判断基準:
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システムが業務の“基盤”になっているか?
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トラブルが起きたときに誰が責任を持つ体制か?
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長期的に使う前提で安心して付き合えるか?
→ このあたりを基準に、保守契約の有無や内容を検討しましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. 運用・保守って、どのくらいの費用がかかる?
A. 規模や契約内容によって異なりますが、月額数万円〜数十万円程度が一般的です。
小規模なものはスポット対応、大規模システムなら保守専任体制を組むこともあります。
Q. 自社内だけで運用・保守するのは難しい?
A. 社内にIT人材がいれば可能ですが、システムの中身を把握している開発会社の方が対応は早いです。
特に初期対応のスピードが重要なので、保守体制を外部に依頼するケースは多いです。
Q. 不具合が出たらどう連絡すればいい?
A. 保守契約がある場合は、チャットやメールで即時連絡できる体制が整っているのが一般的です。
契約がないと、まず見積もり依頼→稟議→発注…と、対応が遅れるリスクがあります。
最後に:経営者が持つべき意識とは?
✅ システムは「導入後こそが本番」
✅ 「動くこと」と「使われること」は別問題
✅ 保守体制があるかどうかでリスクが大きく変わる
✅ コストではなく“損失リスク”として捉える
リリース後に業務を支えるのは、継続的な運用と保守の意識です。
開発を“投資”とするなら、保守は“資産を守る保険”とも言えるでしょう。
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