Teams会議の議事録・要約をCopilotで回すやり方(運用フロー付き)

Teams会議の議事録作成が回らない理由と、Copilotで解決できる範囲

Teams会議の議事録が「毎回遅れる」「要点が抜ける」「担当者の負担が大きい」といった課題は、中小企業でも大企業の情シスでも共通して起こります。原因は、担当者のスキル不足というより会議の情報が“音声→文章→整理→共有”の工程で分断され、属人化しやすい点にあります。特に、オンライン会議は発言が流れやすく、会議後に思い出しながら書くほど抜け漏れが増えます。

ここで役立つのがMicrosoft 365のCopilotです。Copilotは、Teams会議の内容(録音・文字起こし・チャット・共有資料など)をもとに、要約、決定事項、未決事項、ToDo(担当・期限付き)を抽出し、会議のアウトプットを整える支援ができます。いわゆる「AI議事録」の仕組みをMicrosoftの基盤上で作れるため、社内でよく懸念されるデータの持ち出しや管理面でも比較的説明がしやすいのが特徴です。

ただし、Copilotは魔法の自動議事録ツールではありません。会議に録音・文字起こしが有効化されていない、参加者が早口で用語が多い、発言者が被る、会議の目的が曖昧といった条件が重なると、要約の精度は落ちます。逆に言えば「会議運用(録音・文字起こし・発言ルール)」と「出力フォーマット(要約の型)」を整えるほど、Copilotの効果が安定します。

本記事では、ITに詳しくない方でも運用できるように、Teams会議での議事録・要約をCopilotで回す手順、導入前の確認、実務フロー、うまくいかない時の対処までをまとめます。情シスの方は、社内展開の説明資料のたたき台としても使えるように、権限や設定の観点もあわせて整理します。

3分でできる! 開発費用のカンタン概算見積もりはこちら

導入前に確認すべきこと(ライセンス・権限・会議設定)

最初につまずきやすいのが「Copilotを入れたのに、Teams会議で要約できない」問題です。原因の多くは、ライセンスまたは会議の前提設定にあります。ここは情シスが最初に押さえると、現場からの問い合わせが激減します。

確認ポイントは大きく3つです。(1)Copilotの利用ライセンスが対象ユーザーに付与されているか(2)Teams会議で録音・文字起こし(トランスクリプト)が使える設定か(3)会議データの保存先(OneDrive/SharePoint)とアクセス権が整っているかです。会議の要約は、会議の音声を文字にした情報をもとに精度が上がるため、特に文字起こしが有効かどうかが重要になります。

また、社内説明で必ず出るのが「録音して大丈夫か」「個人情報は?」という懸念です。運用としては、会議招集のテンプレートに「本会議は議事録作成のため録音・文字起こしを行います。発言内容は会議参加者の範囲で共有します」と明記し、開始時に口頭でも告知するだけで、トラブルをかなり減らせます。AI以前に、会議の合意形成を先に整えるのが現実的です。

加えて、外部ゲスト(取引先など)が参加する会議は、社内会議より慎重な設計が必要です。たとえば「外部がいる場合は録音しない」「外部会議は要点だけを手動でまとめ、Copilotの要約は内部共有に限定する」など、会議タイプ別のルールを決めると運用が安定します。

最後に、議事録の品質は“会議中の準備”で大きく決まります。会議招集の説明欄に、議題、決めたいこと、前提資料のリンクを入れておくと、Copilotでの要約も「何が決まったか」という形に寄りやすくなります。要約が散らかる会議ほど、そもそも議題が曖昧なことが多いので、ここを整えるだけでも効果があります。

会議中にやること:録音・文字起こし・Copilotの基本操作

実務での最短ルートは「会議を録音・文字起こしし、会議後すぐCopilotで要約を生成して、共有先に貼る」です。会議の最中に議事録担当が必死にメモを取るより、会議に集中しつつ“後で整える”方が、意思決定の質も上がります。

会議中の運用としては、まず録音・文字起こしを開始します。組織の設定によっては、開催者(Organizer)のみが開始できる場合があります。開始したら、参加者に一言「議事録作成のため録音・文字起こしを開始します」と伝えます。これだけで心理的な抵抗が下がり、発言の重複や脱線も減ります。

次に、会議チャットの使い方を決めます。Copilotはチャットも参照できるため、たとえば「決定事項はチャットに“決定:○○”と書く」「宿題は“TODO:担当/期限/内容”で書く」というルールにすると、要約の精度が上がります。音声だけに頼らず、要点をチャットで補助するのがコツです。

会議が長い場合は、休憩や議題の切れ目で「ここまでの決定事項はA、保留はB、次はCを決めます」と口頭でまとめると、文字起こしが整理され、Copilotの出力も安定します。現場ではこの“中間まとめ”が最も効きます。AIのためというより、参加者全員の認識合わせにもなるため、会議の質そのものが上がります。

そしてCopilotの操作ですが、ポイントは「何を出してほしいか」を短い型で指定することです。例えば会議中または直後に、以下のように依頼します。

会議要約のプロンプト例(そのまま使えます)

この会議を、次の形式で要約してください。
- 結論(決定事項):箇条書き
- 背景/理由:決定事項ごとに1行
- 未決事項(保留/確認待ち):箇条書き
- TODO:担当者/期限/内容(表形式のイメージで)
- 次回会議の議題案:3つ

慣れてきたら、部署ごとの要約テンプレに合わせて「営業会議用」「開発定例用」「経営会議用」に分けると、Copilotの出力を貼るだけで議事録が完成に近づきます。専門知識がなくても運用できる理由は、“質問の型”を固定すれば毎回の判断が減るからです。

3分でできる! 開発費用のカンタン概算見積もりはこちら

会議後に回す運用フロー(テンプレ付き):作成→確認→共有→タスク化

Copilotで議事録・要約を“回る仕組み”にするには、会議後の作業をフロー化するのが最重要です。属人化すると、担当者不在で止まったり、品質がブレたりします。おすすめは「30分以内に一次案、24時間以内に確定版」というルールです。スピードが上がるほど、参加者の記憶が鮮明で修正がラクになります。

以下は、Teams会議の議事録・要約をCopilotで回す運用フローの例です(中小企業でもすぐ運用できます)。

  1. 会議終了直後:開催者または議事録担当がCopilotで要約(一次案)を作成
  2. 5〜10分:一次案をざっと見て、固有名詞・数字・期限・担当者を修正(AIが間違えやすい箇所)
  3. 共有:Teamsチャット/チャネルに「要約」「決定事項」「TODO」を貼り付け、元データ(録音/文字起こし)のリンクも添付
  4. タスク化:TODOをPlanner / To Do / チケット管理(Jira等)に転記。可能ならテンプレで統一
  5. 24時間以内:参加者がコメントで修正点を返す(返信期限を決める)
  6. 確定:議事録担当が反映し、確定版として保管(SharePoint等)

重要なのは「どこに置くか」を最初に決めることです。Teamsチャネルに貼るだけだと流れてしまうため、保管先(SharePointの議事録ライブラリなど)を決め、命名規則(例:2026-02-定例-営業-議事録)を統一します。検索できる状態にして初めて、議事録が資産になります

議事録テンプレは、完璧を目指さず「読む人が迷わない最低限」に寄せると定着します。例として、以下のような固定見出しが現場で使いやすいです。

議事録テンプレ(貼り付け用)

【会議名】
【日時 / 参加者】
【目的(今日決めること)】

■要約(3〜7行)

■決定事項
- 

■未決事項(確認待ち/保留)
- 

■TODO(担当/期限/内容)
- 

■次回(日時/議題)
- 

Copilotはこのテンプレに沿って出力させるのがコツです。自由形式の要約よりも、決定事項・未決事項・TODOの形に押し込む方が、業務で役立つ情報になります。

精度が落ちるケースと対処:よくある失敗を潰すチェックリスト

Copilotによる議事録・要約運用は、最初の数回で「思ったより使える」と「思ったより微妙」が分かれます。微妙に感じる原因はだいたい再現性があり、対策もあります。ここでは現場で起きやすい失敗と、すぐできる改善策をチェックリスト形式でまとめます。

  • 固有名詞(人名・会社名・製品名)が間違う:会議冒頭で正式名称を一度読み上げる/チャットに正式表記を貼る/略称を統一する
  • 数字(予算・期日・KPI)がズレる:数字はチャットにも記載/決定の瞬間に「◯月◯日締切で確定」と言い切る
  • 話が散らかって要約が抽象的:議題を区切って進行/議題ごとに結論を言語化してから次に進む
  • ToDoが抜ける:会議終盤に「TODO読み上げ」を必ず実施/“担当・期限・成果物”の3点セットで発言
  • 外部参加者がいて録音できない:外部会議は手動要点+Copilotは内部整理のみに使う/事前に先方合意を取る
  • 情報管理が不安:共有範囲をTeamsチャネルで限定/保存先の権限設計を情シスがテンプレ化

特に重要なのは、AIの出力をそのまま確定版にしないことです。議事録の責任は最終的に人にあります。とはいえ、全部をチェックする必要はありません。確認すべきは「決定事項」「期限」「担当」「数値」「契約/法務に関わる表現」に絞ると、運用が回ります。

また、現場が感じるストレスの一つに「議事録が長すぎて読まれない」があります。Copilotは詳細な要約も作れますが、共有用は短く、保管用は詳細、という二段構えが有効です。たとえば「共有は1分で読める要点」「詳細はリンク先」という形にすると、読む側も負担が減ります。

最後に、会議の文化によっては「録音されると話しにくい」という声が出ます。この場合は、全会議ではなく、まずは定例会議や社内のみの会議から始めるのが現実的です。スモールスタートして、成果(議事録作成時間が半分になった、タスク漏れが減った)を示すと、自然に広がります。

3分でできる! 開発費用のカンタン概算見積もりはこちら

情シス・管理者が押さえるべき社内展開のポイント(ガバナンスと定着)

予算はあるが詳しくない、という情シスの方が成功しやすい進め方は「完璧な設計より、ルールを最小限にして早く定着させる」ことです。Copilot導入はツール導入というより、会議運用と情報共有の標準化プロジェクトに近いからです。技術よりも、運用設計がROIを左右します。

社内展開で最低限決めたいのは、次の4点です。

  • 対象会議:まずは社内定例、次に部門横断、最後に外部あり(段階導入)
  • 保存先:Teamsチャネル+SharePoint(議事録ライブラリ)のように“流れる場所と残す場所”を分ける
  • 権限:会議参加者のみ閲覧、役職者のみ閲覧など、会議タイプ別のテンプレを用意
  • テンプレ:要約形式・議事録形式・TODO形式を統一(部署ごとに増やしすぎない)

運用を定着させるには、1枚の社内ガイドが効きます。「会議を録音する手順」「Copilotで要約する手順」「貼る場所」「期限(30分以内)」が書いてあるだけで、現場は動きます。加えて、ヘルプデスクへの問い合わせが増えるのは最初の2週間なので、FAQ(録音できない、文字起こしが出ない、外部がいる場合など)を先回りして用意しておくと楽になります。

そして、成果の測り方もシンプルにしましょう。例として、(1)議事録作成にかかった時間、(2)会議後のタスク漏れ件数、(3)会議後の認識ズレ(修正回数)を、導入前後で比べるだけでも十分です。数字が出ると、追加ライセンスや展開の稟議が通りやすくなります。

なお、Copilotの出力は便利ですが、業種や社内規程によっては「会議の録音・保存期間」「個人情報の扱い」「監査対応」の論点が出ます。ここは自社だけで抱えず、必要に応じて専門家(Microsoftパートナーやコンサル)と一緒に、ガバナンスと現場運用の落とし所を作るのが安全です。

株式会社ソフィエイトのサービス内容

  • システム開発(System Development):スマートフォンアプリ・Webシステム・AIソリューションの受託開発と運用対応
  • コンサルティング(Consulting):業務・ITコンサルからプロンプト設計、導入フロー構築を伴走支援
  • UI/UX・デザイン:アプリ・Webのユーザー体験設計、UI改善により操作性・業務効率を向上
  • 大学発ベンチャーの強み:筑波大学との共同研究実績やAI活用による業務改善プロジェクトに強い

まとめ

Teams会議の議事録・要約は、頑張ってメモを取るほど属人化し、抜け漏れや遅延が起きがちです。Copilotを使うと、録音・文字起こし・チャット・資料をもとに、要約や決定事項、TODOの抽出を標準化でき、会議後の作業を大きく短縮できます。

一方で、精度を安定させるには「録音・文字起こしの前提」「会議中の発言ルール」「要約テンプレ」「共有と保管の場所」を整えることが不可欠です。本記事の運用フロー(30分以内の一次案→24時間以内の確定)とテンプレをベースに、まずは社内定例からスモールスタートし、成功パターンを横展開してください。

もし「社内規程や権限設計が不安」「部署ごとのテンプレ設計まで手が回らない」「Copilotを入れたが定着しない」といった状態なら、運用設計まで含めて伴走支援するのが最短です。議事録は単なる記録ではなく、タスクを前に進めるための業務基盤です。少ない負担で回る仕組みを作り、会議を“資産化”していきましょう。

3分でできる! 開発費用のカンタン概算見積もりはこちら

自動見積もり

CONTACT

 

お問い合わせ

 

\まずは15分だけでもお気軽にご相談ください!/

    コメント

    この記事へのコメントはありません。

    関連記事