非エンジニアでも成果が出るCopilotプロンプトの書き方(テンプレ付き)

Copilotは「指示が8割」:非エンジニアがつまずく理由

Microsoft 365 Copilot(以下、Copilot)は、文章作成や要約、Excelの分析、会議メモ整理などを手伝ってくれる一方で、「入れたのに思ったほど成果が出ない」という声も多いです。原因の多くはツールの性能ではなく、指示(プロンプト)の出し方が曖昧なことにあります。特に非エンジニアの方は「何を・どこまで・どんな形式で」頼めばいいかの勘所が分からず、結果として“それっぽいけど使えない回答”が返ってきがちです。

Copilotは人のように空気を読んでくれる場面もありますが、基本は「入力情報に忠実」です。たとえば「提案書を作って」とだけ言うと、業界・顧客像・目的・制約(予算、期間、コンプラ)・トーン(社内向け/役員向け)などが欠け、一般論のテンプレ提案書になります。逆に、必要な情報とゴールを渡すと、ドラフト作成、論点整理、反対意見の想定、図表のたたき台など、業務の生産性を一気に上げられます。

この記事では、開発知識がない情シス・管理職・業務担当の方向けに、Copilotで成果を出すためのプロンプトを「型」と「テンプレ」で説明します。特別な専門用語は使いません。今日から社内の資料作成、メール、会議、Excel分析でそのまま使える形に落とし込みます。

この記事で得られること

  • Copilotに「何を渡せば」精度が上がるかが分かる
  • 誰でも使えるプロンプトの基本テンプレを入手できる
  • 情報漏えい・ハルシネーション(もっともらしい誤り)を避ける運用のコツが分かる

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成果が出るCopilotプロンプトの基本構造(結論:6要素で書く)

非エンジニアでも再現性が高いのは、プロンプトを「6要素」に分解して書く方法です。長文にする必要はありません。必要な要素を短く埋めるだけで、Copilotの出力は安定します。ポイントは、目的と評価基準(何が“良い”のか)を先に決めることです。

  • 目的(Goal):最終的に何を作りたいか(例:役員向け1枚の稟議、顧客向けメール、FAQ)
  • 背景(Context):前提条件や状況(例:既存の課題、顧客属性、社内ルール)
  • 素材(Inputs):Copilotに渡す材料(議事録、メモ、数値、箇条書き、既存資料の抜粋)
  • 制約(Constraints):文字数、トーン、禁止事項、守るべき表現(例:断定禁止、社外秘を含めない)
  • 出力形式(Format):見出し構成、表、箇条書き、メール形式など
  • 確認ポイント(Checks):自分がチェックしたい観点(例:抜け漏れ、想定反論、リスク)

この6要素を、業務でよくある「依頼文」に近い形で書くと、Copilotは最も力を発揮します。イメージとしては「優秀な同僚に依頼するメール」です。相手(Copilot)が何を知っていて何を知らないかを前提に、必要情報を渡します。

最小構成の例(短くても効果が出る)

目的:社内稟議のたたき台を作りたい
背景:既存手作業が多く、月30時間の工数が発生
素材:下のメモ(箇条書き)を参照
制約:A4 1枚、役員向け、断定しすぎない、費用は概算でよい
形式:見出し「背景/課題/解決策/費用対効果/リスク/次アクション」
確認:反対意見とリスクも併記して

さらに精度を上げるコツは「一発で完成を狙わない」ことです。Copilotは対話で育てる方が強いので、まずは荒いドラフト→追加条件→体裁調整という順で進めると、短時間で品質が上がります。

すぐ使えるCopilotプロンプトテンプレ(コピペ可)

ここでは、非エンジニアの方がそのまま使える「汎用テンプレ」と「用途別テンプレ」を用意します。社内で共有する場合は、テンプレの[]だけ入れ替える運用にすると、チーム全体のアウトプットが揃います。重要なのは、素材(Inputs)をケチらないことです。Copilotは素材が増えるほど“それっぽさ”ではなく“実務に使える”方向に寄ります。

汎用テンプレ(どのアプリでも使える)

あなたは[役割:例)情シス担当/営業企画/総務]として振る舞ってください。
目的:[最終成果物:例)役員向け報告書/顧客向け提案メール/手順書]を作成したいです。

背景:
- [状況/課題]
- [関係者/読み手]
- [前提条件(期限、予算、ルール)]

素材(ここから):
[箇条書きメモ/文章/数値/既存資料の抜粋]
素材(ここまで)

制約:
- 文字数:[例)600〜800字]
- トーン:[例)丁寧、簡潔、断定しすぎない]
- 禁止:[例)社外秘の推測、法的断定、個人情報の記載]

出力形式:
- [見出し構成 or 表の列]
- [箇条書きの粒度]

確認してほしいこと:
- 抜け漏れがないか
- 想定される反対意見と対応案

メール作成テンプレ(依頼・お詫び・催促)

目的:以下の条件でメール文を3案作ってください(丁寧/標準/簡潔)。

背景:
- 宛先:[社外/社内][相手の役職]
- 用件:[依頼/お詫び/催促]
- 期限:[日時]
- こちらの事情:[一言]
- 相手に負担をかけない配慮:[あれば]

制約:
- 件名も作成
- NG表現:[例)強い断定、命令口調]
- 署名は[部署名/氏名]で仮置き

素材:
- 伝えたい要点(箇条書き):
  - [要点1]
  - [要点2]
  - [要点3]

会議メモ→議事録テンプレ(Teams/Word向け)

目的:下のメモから議事録を作成してください。

出力形式:
- 会議概要(日時/参加者/目的)
- 決定事項
- 未決事項(要確認)
- ToDo(担当/期限/内容)
- リスク・懸念点

制約:
- 推測はしない。分からない箇所は「要確認」と明記
- 箇条書き中心で簡潔に

素材(メモ):
[貼り付け]

Excel分析テンプレ(傾向・原因仮説・打ち手)

目的:以下の数値をもとに、傾向と原因仮説、打ち手案を整理してください。

前提:
- 指標の定義:[例)売上=税抜、受注=契約日ベース]
- 見たい粒度:[月別/店舗別/商品別]
- 重要視する観点:[利益率/解約率/リードタイム]

制約:
- 数値の断定的な因果は避け、仮説として提示
- 追加で必要なデータも提案

素材:
- データの概要:[列名と意味]
- 主要な数字(抜粋):[貼り付け]

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業務シーン別:非エンジニアが「成果」を出しやすい使い方

Copilotを導入したのに効果が見えにくい組織は、「使いどころ」が曖昧なまま“何でもできるAI”として扱ってしまいがちです。成果が出やすいのは、判断ではなく整形・整理・下書きなど、人の時間を奪う定型作業を先に置き換える使い方です。ここでは、情シスや管理部門が社内展開しやすい代表例をまとめます。

社内向け:稟議・企画書のたたき台(ゼロ→60点を最速で)

稟議や企画書は「白紙の恐怖」が最大の敵です。Copilotは最初の骨子(見出し、論点、費用対効果の枠)を作るのが得意なので、まず60点の叩き台を出させ、担当者が事実関係と数字を入れて80〜90点に上げる運用が向いています。特に効果が大きいのは、想定反論(役員からのツッコミ)を事前に並べる使い方です。

例:稟議叩き台プロンプト

目的:Copilot導入の稟議(A4 1枚)を作成したい
背景:会議メモ・メール作成に時間がかかり、間接工数が増えている
素材:対象部門、想定ユーザー数、現状工数(概算)、導入期限
制約:役員向け、効果は「定量+定性」、リスクと対策も必須
形式:背景/課題/解決策/費用対効果/リスク/運用体制/次アクション
確認:よくある反対意見も3つ書いて

社外向け:提案メール・議事録共有(品質を落とさず速く)

社外メールはスピードと品質の両立が難しい領域です。Copilotに「相手に失礼がない」トーンや、言い回しのNG(強い断定、責任の押し付け)を制約として渡すと、ブレが減ります。議事録共有も同様で、「推測しない」「要確認を明記」のルールを先に書いておけば、誤記載リスクを抑えられます。

情シス向け:問い合わせ一次回答(FAQの下書き→整備)

情シスは問い合わせ対応が集中しがちです。Copilotでいきなり自動返信を狙うより、まずは「既存の回答例・ルール」を素材に渡し、FAQやテンプレ回答を整備するのが安全で効果的です。運用ルールを文章化してからAIに渡すと、属人化した回答が標準化され、結果的にチケットの往復が減ります。

失敗しないための注意点(情報漏えい・誤回答・社内展開)

Copilotを業務で使うときの落とし穴は、大きく「情報の扱い」と「回答の正しさ」と「展開の仕方」です。便利さが先行すると、気づかないうちに社内リスクが積み上がります。ここでは非エンジニアの方でも押さえられる実務ルールに絞って説明します。結論としては、“入力してよい情報”と“出力の扱い方”を先に決めるのが最優先です。

情報漏えい対策:入力してよい情報の線引きを作る

まず、社内で「入力禁止」「要注意」「入力可」の3段階を作り、例を添えて共有します。たとえば入力禁止は個人情報(氏名、住所、電話、社員番号)、顧客の機密、未公開の財務情報、契約書原本など。要注意は、社内の売上見込み、障害情報、取引条件など。入力可は、公開情報、一般化した業務フロー、匿名化したデータ、社内向けに既に共有済みの資料などです。

加えて、プロンプト内に「個人情報・機密は含めない」「不明点は質問して」と明記すると、入力時の事故が減ります。情シスが社内展開する場合は、実例付きの短いガイド(1枚)を作るのが現実的です。

誤回答(ハルシネーション)対策:断定させない、根拠を確認する

Copilotは、ときどきもっともらしい誤りを混ぜます。対策はシンプルで、「断定禁止」「仮説として」「不明は要確認」と制約に入れること、そして出力のチェック項目を指定することです。たとえば「数字は素材にあるものだけを使う」「法務・人事の判断はしない」など、境界線を明確にします。

誤りを減らす一文(コピペ)

注意:根拠が素材にない内容は推測しないでください。不明点は「要確認」として質問を返してください。

社内展開のコツ:ユースケースを3つに絞り、型を配る

全社で自由に使わせると、使う人は使うが、多くの人は「何に使えばいいか分からない」で止まります。最初は、メール、議事録、稟議叩き台など、効果が見えやすいユースケースを3つに絞り、テンプレ(本記事のものでも可)を配布してください。さらに「良い例/悪い例」を1つずつ共有すると、学習コストが下がります。

運用面では、月1回でもよいので「プロンプト共有会」を開き、現場の成功例を集めると、社内ナレッジが回ります。Copilotは導入して終わりではなく、プロンプトとルールの改善で成果が伸びるタイプの施策です。

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まとめ

Copilotで非エンジニアが成果を出す鍵は、難しいテクニックではなく、依頼文の質を上げることです。プロンプトは「目的・背景・素材・制約・形式・確認ポイント」の6要素で組み立てると再現性が高まり、メール、議事録、稟議、Excel分析などの定型作業で効果が出やすくなります。特に素材を十分に渡し、推測させない制約を入れるだけで、出力の実用度は大きく改善します。

一方で、情報漏えいと誤回答のリスクはゼロになりません。入力してよい情報の線引き、断定させないルール、ユースケースを絞った社内展開が、現実的で強い対策になります。まずは本記事のテンプレを、あなたの業務の“いつもの依頼”に合わせて少しだけカスタマイズしてみてください。最初の成功体験が、Copilot活用を社内で広げる一番の近道です。

株式会社ソフィエイトのサービス内容

  • システム開発(System Development):スマートフォンアプリ・Webシステム・AIソリューションの受託開発と運用対応
  • コンサルティング(Consulting):業務・ITコンサルからプロンプト設計、導入フロー構築を伴走支援
  • UI/UX・デザイン:アプリ・Webのユーザー体験設計、UI改善により操作性・業務効率を向上
  • 大学発ベンチャーの強み:筑波大学との共同研究実績やAI活用による業務改善プロジェクトに強い

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