マネーフォワードとfreeeの選び方:成長フェーズ別の比較で失敗しないクラウド会計導入ガイド

マネーフォワードとfreeeの選び方:成長フェーズ別の比較で失敗しないクラウド会計導入ガイド

まず結論:マネーフォワードとfreeeは「今」と「3年後」で選ぶ

クラウド会計を検討するとき、「マネーフォワードとfreeeはどちらが優れているのか」という問いから入りがちです。ですが、意思決定で本当に効くのは「自社の今のフェーズ」「3年後に目指す運用像」です。どちらも優れたクラウド会計であり、銀行・クレジットカード連携や自動仕訳、証憑の保存など、基本機能は十分に揃っています。

そのうえで、創業期〜10名程度で簿記経験者がほぼいない/経理を兼務しているなら、日々の明細処理が進めやすいfreee会計が候補になりやすいです。一方で、経理の専門担当がいる/部門別管理・監査対応・上場準備を見据えるなら、従来型の会計ソフトに近い思想で設計されたマネーフォワード クラウド会計を軸に、早めに中長期の設計へ寄せるメリットが大きくなります。

また、比較は「会計ソフト単体」で終わらせないことが重要です。経費・給与・請求書・支払などをどこまで同じシリーズで揃えるか、あるいは人事労務や他のクラウドサービスとどう組み合わせるかによって、現場の運用負担も、経理の締め作業も大きく変わります。クラウド会計は経理だけのツールではなく、人事・総務のワークフローまで巻き込む「基盤」だからです。

この記事では、マネーフォワードとfreeeの共通点と思想の違いを整理したうえで、創業期・成長期・拡大期の3フェーズでの選び方、さらに経理・人事・総務それぞれの視点でのチェックポイントを解説します。最後に、ソフィエイトが選定から業務設計・導入・自動化までどう伴走できるかも紹介します。

最初に決めるべき「3つの軸」

  • 体制:誰が日々の入力を担い、誰がレビューするか(兼務か、経理専任か)
  • 連携範囲:会計だけか、経費・請求・支払・勤怠・給与までを繋ぐか
  • 将来要件:部門別損益・監査・内部統制・上場準備を想定するか

マネーフォワードとfreeeの共通点と、押さえておきたい「思想の違い」

マネーフォワードとfreeeはいずれもクラウド会計の代表的なサービスで、「どちらを選んでも致命的に失敗する」ケースは多くありません。銀行口座・クレジットカード・決済サービスの明細自動取得、仕訳の自動化、証憑の添付・保存、リモートでの閲覧や共同作業など、クラウド会計に必要な土台はどちらにもあります。

違いを一言で表すなら、マネーフォワードは「会計(仕訳・帳簿)中心」、freeeは「取引(現場の入力)中心」です。マネーフォワード クラウド会計は、勘定科目・補助科目・部門などの枠組みが明確で、会計ソフト経験者にとって迷いが少ない設計です。一方、freee会計は「取引」から入り、「自動で経理」で日々の処理を進めるため、簿記が得意でないメンバーが入力し、経理がチェックする運用に向きます。

さらに重要なのは、「会計」だけでなく周辺業務をどこまでクラウドに載せるかです。マネーフォワードはクラウド経費・クラウド給与・クラウド請求書などのラインナップがあり、揃えるほど一気通貫(申請→承認→仕訳→支払→月次)を作りやすくなります。freeeもfreee人事労務と組み合わせることで、勤怠・給与・社会保険の流れを固め、人事労務が整えば会計側も整う設計に寄せられます。どちらを選んでも、最終的な勝敗は運用設計で決まります。

観点 マネーフォワードが合いやすい freeeが合いやすい
入口(考え方) 仕訳・帳簿中心(会計の枠組みが明確) 取引中心(現場入力→自動処理へ)
運用の担い手 経理専任がレビューしながら回す 現場入力+経理レビューの分業が作りやすい
将来要件 部門別・権限設計・監査/統制を早めに固めたい 現場の入力負担を最小化しながら拡張したい

クラウド会計を比較する前に確認したいポイント

  • 「従来型(仕訳・科目・部門)」の考え方を重視したいか
  • 経理未経験メンバーが入力にどれくらい関わるか
  • 経費・勤怠・給与・請求・支払をどこまで連携させたいか
  • 監査・内部統制・上場準備を見据えるか

成長フェーズ別で考える:創業期・成長期・拡大期のクラウド会計の選び方

クラウド会計の選定で失敗しやすいのは、「今の不便さ」だけを起点に決めてしまうことです。自社が創業期・成長期・拡大期のどこにいるかを整理し、各フェーズでクラウド会計に求める役割を定義してから比較すると、判断がブレにくくなります。

創業期(〜10名程度):最優先は「入力をラクにして、税理士と繋ぐ」

創業期は社長や一部メンバーが経理を兼務しがちで、最優先は日々の処理を止めないことです。この段階では、簿記知識を前提とせずに進めやすいfreee会計が魅力になりやすい一方、顧問税理士がマネーフォワードに慣れているなら、あえてマネーフォワードに寄せてコミュニケーションコストを下げる判断も合理的です。

成長期(10〜50名程度):会計を「バックオフィス基盤」にする

成長期では、会計を「仕訳の箱」ではなく、経費・請求・給与・稟議などを繋ぐ基盤として位置づける必要が出てきます。マネーフォワードならクラウド経費・クラウド給与との連携で、申請〜仕訳までの流れを固めやすいです。freeeならfreee人事労務を中心に、勤怠〜給与〜会計の連動を作りやすく、人事労務の完了=会計の整備に寄せた運用が狙えます。

拡大期(50〜数百名程度):部門別損益・統制・監査を前提に設計する

拡大期になると、経理体制は複数名となり、部門別損益・プロジェクト採算・内部統制・監査対応が現実の要件になります。この段階では、権限設計や承認フロー、他システムやBIとの連携を含め、「3年後のレポート像」から逆算した設計が重要です。freeeでもAPIや外部連携で拡張は可能ですが、取引起点の設計が自社の管理会計の思想と合うかを、より丁寧に検証する必要があります。

Tip:フェーズごとの「あるべき姿」を1ページに書き出してから比較する
いきなり機能表を並べるのではなく、「今」「1〜2年後」「3年後」で、会計・経費・人事・総務の業務がどうなっていてほしいかを1枚に整理すると、選定軸がズレにくくなります。

経理・人事・総務から見たクラウド会計活用シナリオ

クラウド会計は経理の道具に見えますが、実務では人事・総務の業務と一体です。ここでは部署別に「何がラクになり、どこで詰まりやすいか」をイメージします。

経理:月次を早める鍵は「例外処理を減らす設計」

マネーフォワードは会計の枠組みが明確で、仕訳チェックや決算整理に強く、経理が主導して締めを早めたい場合に相性が出ます。freeeは現場入力を取り込みやすく、日々の処理を現場に分散し、経理はレビューに集中しやすい設計です。どちらでも重要なのは、例外(不明取引・科目揺れ・証憑不足)が増えるほど月次が遅れるため、ルールとマスタで例外を減らすことです。

人事:給与・社会保険と会計の「つなぎ目」をなくす

給与計算と会計が分断されていると、月次で必ず手戻りが発生します。マネーフォワードはクラウド給与と連携し、給与・賞与・社会保険・源泉税などの仕訳を自動化しやすいです。freeeは人事労務と会計の連動が強く、給与計算が終われば会計も整う運用に寄せやすいのが特徴です。人事側で使っているエクセルや紙申請を、どこまで置き換えるかを具体化するほど、導入後の混乱が減ります。

総務:経費・稟議を「現場が回せる」形にする

総務は申請・承認の設計が肝です。マネーフォワード クラウド経費を導入すると、スマホ・ICカード連携で申請が進み、承認後に会計へ連動しやすく、紙とエクセルの削減に直結します。freeeでも証憑の添付や外部ストレージ連携を活かして、証憑と仕訳が紐づく状態を作れます。どちらでも、部署ごとに別々の仕組みを作ると二重入力が起きるため、「部署をまたぐ1本のフロー」として設計することが重要です。

部署別チェックポイント(例)

  • 経理:例外処理の少なさ、決算整理のしやすさ、監査対応のしやすさ
  • 人事:勤怠・給与・社会保険と会計の連携度合い、運用の分断が起きないか
  • 総務:申請・承認フローの作りやすさ、現場メンバーの操作負担

失敗しない導入・乗り換えの進め方と、ソフィエイトができること

クラウド会計は「入れたら終わり」ではありません。むしろ重要なのは導入後に運用を根付かせることで、ここでつまずくと、結局エクセルと紙に戻ってしまいます。失敗を避けるには、次の順番で進めるのが効果的です。

  1. 業務棚卸し:日次・週次・月次の業務、帳票、承認者、例外パターンを洗い出す
  2. To-Be設計:会計を中心に「申請→承認→証憑→仕訳→支払→月次」の流れを一本化する
  3. 移行方針:過去仕訳を移すか、残高合わせにするか、切替タイミング(期首/期中)を決める
  4. マスタとルール:勘定科目・部門・取引先・自動仕訳ルールを先に整備し、揺れを減らす
  5. 定着支援:入力者向けのルール、チェック者向けの観点、運用KPI(月次締め日など)を設ける

既存ソフトから乗り換える場合は、勘定科目・補助科目・部門・取引先マスタ、開始残高など、移行対象を明確にします。さらに、銀行/カード連携、自動仕訳ルール、経費・給与・請求との連携など、初期設定は多岐に渡ります。ここで重要なのは、設定を「作業」として片付けず、運用を回すためのルールとして設計することです。

ソフィエイトでは、マネーフォワード/freeeのどちらかに偏らず、業務フロー整理→選定→設定・移行→自動化まで一気通貫で伴走できます。例えば、チャットツール・ストレージ・ワークフローサービス等と組み合わせ、「請求書アップロード→自動連携→承認→支払」のようなシナリオ設計も可能です。ツール導入そのものではなく、バックオフィス全体の設計をゴールに据えることで、導入効果が出やすくなります。

ソフィエイトに相談するタイミングの目安
「どちらが良いか決めきれない」「業務整理から手伝ってほしい」「導入したが活かせていない」と感じた時点が、外部パートナーに相談するベストタイミングです。

まとめ:迷ったら「ツール選び」ではなく「業務設計」から考える

マネーフォワードとfreeeの比較は情報が多く、調べるほど迷いやすいテーマです。ですが本質は、「どちらが優れているか」ではなく「自社のフェーズ・体制・将来像にどちらがフィットするか」です。創業期なら現場が回る入力導線、成長期なら周辺業務との連携、拡大期なら統制とレポート要件――この順で意思決定すると、後悔が減ります。

判断しきれないのは、クラウド会計が経理だけでなく、人事・総務、そして経営の意思決定にも影響する大きな設計テーマだからです。もし「社内で議論が散らかる」「要件がまとまらない」と感じるなら、まずは業務棚卸しから始めて、比較の軸を揃えていきましょう。ソフィエイトは、ツール選びをゴールにせず、「業務がラクになり、数字が見えるようになるところまで」を一緒に作る支援が可能です。

株式会社ソフィエイトのサービス内容

  • システム開発(System Development):スマートフォンアプリ・Webシステム・AIソリューションの受託開発と運用対応
  • コンサルティング(Consulting):業務・ITコンサルから導入フロー構築、運用設計まで伴走支援
  • UI/UX・デザイン:ユーザー体験設計、UI改善により操作性・業務効率を向上
  • 大学発ベンチャーの強み:筑波大学との共同研究実績やAI活用による業務改善に強い

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